交通機関に乗ること自体を楽しむ旅
旅行では、目的地までの移動がどうしても必要になります。
新幹線・飛行機・路線バスなど、目的地へ向かうための交通手段はいろいろありますが、移動時間はできるだけ短い方がよいと考える人も多いでしょう。
もちろん、限られた旅行日程の中では移動時間を短縮することも大切です。
しかし、私は交通機関に乗ること自体も、旅の楽しみのひとつだと思っています。
移動そのものが目的になる
例えば、長距離フェリーに乗ること。
目的地へ行くためだけなら、新幹線や飛行機を利用した方が早く着きます。
それでも、あえて一晩かけて海を渡るフェリーを選ぶのには理由があります。
船内で食事をしたり、展望デッキから海を眺めたり、個室で一晩過ごしたり。
普段の生活ではなかなか経験できない特別な時間を楽しめます。
移動している時間そのものが、旅行の一部になるわけです。
鉄道でも同じです。
普段乗らない路線に乗ってみたり、長い距離を列車で移動したりすると、車窓の景色や駅の雰囲気から、その土地の違いを感じられます。
乗り物が変わると旅の景色も変わる
旅行中に利用する交通機関は、鉄道だけではありません。
路線バスで山間部の集落を抜けたり、路面電車で街の中心部を移動したり、観光船で海から街を眺めたり。
乗り物が変わると、同じ場所でも見える景色や感じ方が変わってきます。
また、普段利用しない交通機関には、その土地ならではの仕組みや特徴があることもあります。
乗り場の構造、運賃の支払い方、車両の設備など、細かいところにも興味を引かれます。
目的地に到着することだけを考えていると、こうした発見を見落としてしまうかもしれません。
移動時間を楽しむために
とはいえ、移動ばかりでは旅行の時間がなくなってしまいます。
交通機関に乗ることを楽しむ場合でも、旅程とのバランスは大切です。
私の場合は、乗りたい交通機関を旅行の目的のひとつにして、その周辺に訪れたい場所を組み合わせることがあります。
長距離フェリーに乗ることを旅の目的にしつつ、到着した先で博物館や街並みを巡る。
あるいは、普段乗る機会のない路線を経由して、途中の街にも立ち寄ってみる。
そうすることで、移動と観光の両方を楽しめます。
もちろん、移動時間が長くなれば疲れも出ます。
乗り継ぎや待ち時間も含めて、無理のない計画にすることは欠かせません。
移動も旅の思い出になる
旅行の満足度は、目的地で何を見たかだけで決まるものではないと思います。
目的地へ向かう途中で見た景色、初めて乗った乗り物、普段とは違う移動の感覚。
そうした経験も、旅の思い出として残っていきます。
目的地へ早く着くことだけが正解ではありません。
ときには遠回りをしたり、時間をかけて移動したりすることも、旅の楽しみ方のひとつです。
次の旅行では、目的地だけでなく、そこへ向かう道のりにも目を向けてみてはいかがでしょうか。