更新:2020-09-16
作成:2020-08-02

オートメーション

本章では、オートメーション機能について簡単に紹介します。

概要

オートメーション機能は、ホームオートメーションのための機能です。
時刻・位置情報・デバイスの状態変化・アクセサリの接続などをきっかけにして、事前に設定しておいたレシピを自動で実行することができます。
iOS 13のホームオートメーション機能 HomeKitの機能強化の一環で、iOS 13と同時にリリースされたバージョン3でこの機能が追加されました。
なお使い方によっては、ホームオートメーション以外の目的にも使用することができます。
ただしHomeKitとの連携を想定して作られているため、トリガの種類は少ないです。
また、通知による実行確認が必要なトリガもあります。

オートメーション機能には、そのデバイスでしか使用できない「個人用オートメーション」と、HomeKitアクセサリ専用で「ホーム」に接続しているすべてのデバイスで使える「ホームオートメーション」の2種類があります。
本章では「個人用オートメーション」について説明します。
「ホームオートメーション」については、Appleのサイトを参照してください。

〈参考〉
 → ホームAppでホームオートメーションを作成する - Appleサポート

通常のレシピと、個人用オートメーション用のレシピ・ホームオートメーション用のレシピは、それぞれ別管理になっています。
ただし個人用オートメーション用・ホームオートメーション用のレシピから、アクション「ショートカットを実行」を使って通常のレシピを呼び出して実行することはできます。
またオートメーションのレシピは、外部に書き出したり・外部から取り込むことはできません。

またレシピの実行時間は、最長120秒間です。
120秒を超えると、レシピは強制終了されます。

「出発時」・「到着時」使用時の注意

トリガの「出発時」・「到着時」は、iOSのRegion monitoring機能(ジオフェンス)を使ったもので、指定のエリアから出たり入ったりする際に通知されます。
なおデバイスの測位精度や測位間隔によっては、場所が不正確になったり、リマインドが通知されないことがあります。
主な原因は以下の通りです。

トリガの種類

イベント

時刻

指定された時刻にレシピを実行します。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

アラーム

時計Appのアラームを操作したときに、レシピを実行します。

Apple Watchワークアウト

Apple Watchを使って指定したワークアウトを開始・終了したときに、レシピを実行します。
Apple Watchを使用していない場合、このトリガは表示されません。

旅行

到着

指定した場所に入ったときに、レシピを1度だけ実行します。
測位間隔は10~60秒であるため、測位時に指定した場所にとどまっていないと、実行されないことがあります。
また測位精度が悪い場合は誤動作したり、実行まで数分かかることがあります。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

出発

指定した場所から出たときに、レシピを1度だけ実行します。
測位間隔は20~60秒であるため、測位時に指定した場所の中にいたときは実行されません。
また測位精度が悪い場合は誤動作したり、実行まで数分かかることがあります。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

通勤/通学する前

出勤・帰宅時刻に、レシピを実行します。
出勤・帰宅時刻は、Siriの学習機能を使って推測します。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

CarPlay

CarPlayに接続・解除したときに、レシピを実行します。

設定

機内モード

機内モードを設定・解除したときに、レシピを実行します。

Wi-Fi

指定したWi-Fiを接続したときに、レシピを実行します。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

Bluetooth

指定したBluetooth機器を接続したときに、レシピを実行します。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

おやすみモード

おやすみモードを設定・解除したときに、レシピを実行します。

低電力モード

低電力モードを設定・解除したときに、レシピを実行します。
低電力モードが存在しないiPadでは、設定・実行することはできません。

NFC

任意のNFCタグを読み取ったときに、レシピを実行します。
NFCタグに対応していないデバイスでは、設定・実行することはできません。
なおレシピは自動実行されず、実行時には通知による確認が出ます。

Appを開く

指定したAppをフォアグラウンドにしたときに、レシピを実行します。
ショートカットApp本体を起動しなければ実行できないアクションを使用した場合、ショートカットAppがフォアグラウンドになり、指定したアプリはバックグラウンドに回ります。
なお使い方を誤ると、そのレシピを消すまで、指定したアプリの操作を妨害し続けてしまうことがあります。

自動で実行できるトリガと、できないトリガ

オートメーション機能でレシピを自動実行できるトリガと、自動実行はできず確認の通知をタップする必要があるトリガのまとめです。
なお、この内容はAppleのショートカットユーザガイドでも紹介されているものと、ほぼ同じです。

〈参考〉
 → パーソナルオートメーションを有効/無効にする - Appleサポート

自動実行できるトリガ

通知をタップする必要があるトリガ